寄生獣 【 1 】 侵入 野獣 接触 殺気 勉強好き 田宮良子 襲撃
寄生獣 【 2 】 種 [しゅ] 母親 こだわり 別れ 胸の穴 出ない涙 仲間
寄生獣 【 3 】 消えた30% 旅の終わり 変貌 人間 島田秀雄 兆し
寄生獣 【 4 】 観察 亀裂 混乱と殺戮 一撃 波紋 少女の夢
寄生獣 【 5 】 演習 平和な日 加奈 超能力 赤い涙 田村玲子
寄生獣 【 6 】 目撃者 鉄とガラス 名前に無頓着 悪魔の面影 食堂 敵対
寄生獣 【 7 】 刺客 司令塔 完全体 小さな家族① 小さな家族② 性急に 冷血の戦い
寄生獣 【 8 】 となり町の公園 人の子の親 ただいま お見合い実験 凶器 針路
寄生獣 【 9 】 包囲 口火 制圧 寄生獣 首 ヒーロー ミギー
寄生獣 【 10 】 老婆 覚悟 異形 朝 日常の中へ きみ
寄生獣 【 楽屋裏 】
寄生獣 【 2 】 種 [しゅ] 母親 こだわり 別れ 胸の穴 出ない涙 仲間
寄生獣 【 3 】 消えた30% 旅の終わり 変貌 人間 島田秀雄 兆し
寄生獣 【 4 】 観察 亀裂 混乱と殺戮 一撃 波紋 少女の夢
寄生獣 【 5 】 演習 平和な日 加奈 超能力 赤い涙 田村玲子
寄生獣 【 6 】 目撃者 鉄とガラス 名前に無頓着 悪魔の面影 食堂 敵対
寄生獣 【 7 】 刺客 司令塔 完全体 小さな家族① 小さな家族② 性急に 冷血の戦い
寄生獣 【 8 】 となり町の公園 人の子の親 ただいま お見合い実験 凶器 針路
寄生獣 【 9 】 包囲 口火 制圧 寄生獣 首 ヒーロー ミギー
寄生獣 【 10 】 老婆 覚悟 異形 朝 日常の中へ きみ
寄生獣 【 楽屋裏 】
スポンサーサイト
237 名前:1/2[sage] 投稿日:2006/05/13(土) 00:01:17 ID:???
第59話――老婆
どこをどう……歩いたんだか……。
額の傷から血が流れる。失われた右腕は草を掻き分けることもできない。ミギーとの思い出が、巡る。
暗くなってゆく空の下、新一は友の名を呟いた。
――ミギー……。
第59話――老婆
どこをどう……歩いたんだか……。
額の傷から血が流れる。失われた右腕は草を掻き分けることもできない。ミギーとの思い出が、巡る。
暗くなってゆく空の下、新一は友の名を呟いた。
――ミギー……。
229 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/04/29(土) 00:00:16 ID:???
第52話――包囲
その日がきた……。
「狩場」は東福山市役所、第2駐車場。
本館玄関と西門との中間にありスペースも広く、なにより本館および議会棟からも見えにくい位置。
とはいえあからさまに装甲車を配置するわけにはいかないが――
代わりに、バスを使う。それも小学校の遠足で使うようなやや大型の、カーテンがついてるやつだ。
それを合計8台配置した時点で、「外環」すなわち警官隊が市役所包囲を開始する!
周囲は高い塀もないために、庁舎内から丸見えとなる。
したがって輸送警備車を中心とした多くの車両を効果的に配置して胸壁とし、人員と併せて「環」をつくる。
絶対破られてはならん、外の環だ!
第52話――包囲
その日がきた……。
「狩場」は東福山市役所、第2駐車場。
本館玄関と西門との中間にありスペースも広く、なにより本館および議会棟からも見えにくい位置。
とはいえあからさまに装甲車を配置するわけにはいかないが――
代わりに、バスを使う。それも小学校の遠足で使うようなやや大型の、カーテンがついてるやつだ。
それを合計8台配置した時点で、「外環」すなわち警官隊が市役所包囲を開始する!
周囲は高い塀もないために、庁舎内から丸見えとなる。
したがって輸送警備車を中心とした多くの車両を効果的に配置して胸壁とし、人員と併せて「環」をつくる。
絶対破られてはならん、外の環だ!
618 名前:1/2[sage] 投稿日:2006/04/17(月) 00:00:28 ID:???
第46話――となり町の公園
そのアルバムには、乳幼児から成長していく男の子の写真が綴られていた。
朝。父の泊まっているというホテルに、新一は電話を掛けた。
だがフロント曰く、泉一之は朝早く「資料をとりに」出かけたという。戻るのは夕方だそうだ――
まさか家にじゃないとは思うが、心配で、家に電話を掛けてみる。……誰かが、受話器を取った。
それは、父ではなかった。家政婦の河合さんでもない。おはよう、と言うその人物は――
――田村玲子。
第46話――となり町の公園
そのアルバムには、乳幼児から成長していく男の子の写真が綴られていた。
朝。父の泊まっているというホテルに、新一は電話を掛けた。
だがフロント曰く、泉一之は朝早く「資料をとりに」出かけたという。戻るのは夕方だそうだ――
まさか家にじゃないとは思うが、心配で、家に電話を掛けてみる。……誰かが、受話器を取った。
それは、父ではなかった。家政婦の河合さんでもない。おはよう、と言うその人物は――
――田村玲子。
910 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/04/03(月) 00:01:53 ID:???
第39話――刺客
――ほう? 化け物に見えるのか?

でも他人のことは言えないぞ。鏡を見てみろよ……。
気色の悪い夢を見た。あの化け物、前にも夢で見覚えがある気がする。
だが、いまはそれより計画をどうミギーに了承させるかだ。戦わざるを得ない状況にもってくか。
学校の休み時間、悩んでいるとタイミングよく「仲間」が現れた。殺意をもってやってくる――しかも3匹!
肉の壁は絶対に駄目だ。ともかく学校から離れようと校庭を走っていると、村野がいた。
様子のおかしい新一を案じる村野に、
「大丈夫……心配いらないよ」
第39話――刺客
――ほう? 化け物に見えるのか?

でも他人のことは言えないぞ。鏡を見てみろよ……。
気色の悪い夢を見た。あの化け物、前にも夢で見覚えがある気がする。
だが、いまはそれより計画をどうミギーに了承させるかだ。戦わざるを得ない状況にもってくか。
学校の休み時間、悩んでいるとタイミングよく「仲間」が現れた。殺意をもってやってくる――しかも3匹!
肉の壁は絶対に駄目だ。ともかく学校から離れようと校庭を走っていると、村野がいた。
様子のおかしい新一を案じる村野に、
「大丈夫……心配いらないよ」
539 名前:1/2[sage] 投稿日:2006/03/22(水) 00:20:03 ID:???
第33話――目撃者
――泉 新一、17歳、高校2年。
ごく普通の高校生だと思っていたが、調査を進めるうちにそれが誤りであることを思い知らされた。
「週一って……ばァか! まだ一度もそんな……」「ええ!? なんだおま! まだやってねえの!?」
そんな風にクラスメイトと楽しそうに騒ぐ新一を、村野はすこし離れて見ていた。
加奈の事件から、まだ何日もたってないのに。……きりかえが早いってだけなのかな……。
ううん! あの人との間になにもなかったとしても、ちょっと冷たいんじゃないの?
「ごめん、あたしちょっと用があるから」
村野が離れていくのを見て、泉がふられた、とクラスメイトがからかった。
第33話――目撃者
――泉 新一、17歳、高校2年。
ごく普通の高校生だと思っていたが、調査を進めるうちにそれが誤りであることを思い知らされた。
「週一って……ばァか! まだ一度もそんな……」「ええ!? なんだおま! まだやってねえの!?」
そんな風にクラスメイトと楽しそうに騒ぐ新一を、村野はすこし離れて見ていた。
加奈の事件から、まだ何日もたってないのに。……きりかえが早いってだけなのかな……。
ううん! あの人との間になにもなかったとしても、ちょっと冷たいんじゃないの?
「ごめん、あたしちょっと用があるから」
村野が離れていくのを見て、泉がふられた、とクラスメイトがからかった。
198 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/10(金) 00:00:13 ID:???
第27話――演習
えびす顔のその男は、ランニングシャツ姿だった。
「もう少し普通の格好はできなかったのか?」「この方が動きやすいし……どうせ汚れるだろ」
第27話――演習
えびす顔のその男は、ランニングシャツ姿だった。
「もう少し普通の格好はできなかったのか?」「この方が動きやすいし……どうせ汚れるだろ」
669 名前:第21話――観察[sage] 投稿日:2006/02/26(日) 00:00:54 ID:???
光夫は、不良リーダーの矢野に顔の傷のことを訊かれ、気乗りしないながら島田にお礼参りしに行った。
島田を見て、不良仲間は「こんなヤツに」と戸惑った。
島田は率先して人目のない所に歩いていく。物わかりがよすぎる、よっぽど自信があるんだな、と不良たちは言い合った。
新一は校門の前で、下校してくる村野を待っていた。きょうこそなんとか仲直りしたかった。
そこにミギーの報告。島田が「殺意」を抱いている。ケンカ……いや、一方的な殺戮が始まるのだ。
「止めに入るなら方角と距離を教えるけど……」「早く言え――!!」
光夫は、不良リーダーの矢野に顔の傷のことを訊かれ、気乗りしないながら島田にお礼参りしに行った。
島田を見て、不良仲間は「こんなヤツに」と戸惑った。
島田は率先して人目のない所に歩いていく。物わかりがよすぎる、よっぽど自信があるんだな、と不良たちは言い合った。
新一は校門の前で、下校してくる村野を待っていた。きょうこそなんとか仲直りしたかった。
そこにミギーの報告。島田が「殺意」を抱いている。ケンカ……いや、一方的な殺戮が始まるのだ。
「止めに入るなら方角と距離を教えるけど……」「早く言え――!!」
122 名前:1/2[sage] 投稿日:2006/02/14(火) 00:03:07 ID:???
第15話――消えた30%
――結婚して1年目。女房に逃げられた。自分がいやになったが、死ぬ勇気もなかった。
思い出の崖で海を見ていると、ヘビのような生物が現れた。胸に刺さった拍子に、海へ落ちた。
――寄生生物は脳に向かって進んだ。
ところが、せっかくもぐりこんだ肉体が、呼吸をしていない。脳を奪うどころじゃない。
ほとんど仮死状態の周囲の組織と同化し、口を海面へと伸ばす。こうして九死に一生を得た。
第15話――消えた30%
――結婚して1年目。女房に逃げられた。自分がいやになったが、死ぬ勇気もなかった。
思い出の崖で海を見ていると、ヘビのような生物が現れた。胸に刺さった拍子に、海へ落ちた。
――寄生生物は脳に向かって進んだ。
ところが、せっかくもぐりこんだ肉体が、呼吸をしていない。脳を奪うどころじゃない。
ほとんど仮死状態の周囲の組織と同化し、口を海面へと伸ばす。こうして九死に一生を得た。